本書に登場するのは、介護学の研究者でも評論家でもありません。
介護の現場で、日々働く介護職の方たちです。
彼らがこの仕事を選んだ理由はなんだったのでしょう?
三年にわたって、花げし舎を拠点にする取材チームが、介護職の方たちに彼らの人生の物語を聞きに行きました。
それがこの本です。
自分たちで、現場で話を聞かなければ、自分たちの知りたい情報は得られない、そう思い、あらゆる機会を得て、6人の女性たちで取材をしました。
ここには、草の根の介護士たちの、介護観が詰まっています。それはがジグソーパズルのように組み合わさって、これからの新しい介護観を指し示しいると、私は思います。
これから介護される人、必読です。ご希望があればサイン入りでお送りします。
翔ぶものは翔びたたしめて落日に翳せば薄しわがたなごごろ
この歌集は、「母のいる場所――シルバーヴィラ向山物語」(文藝春秋)の映画化を記念して出版した私の母、久田美知の遺稿歌集です。映画は現代家族におけるさまざまな課題を含んだ介護物語として好評を得ておりますが、その中では、六十四歳にて倒れ車椅子の生活となり、かつ重い失語症で言葉を失った母の心情を語るものとして、彼女の短歌が使われております。
悔やむまじたとえ冬野にわれひとり風が枯木の枝鳴らすとも
紫陽花のくらき葉陰に蝸牛生きるかぎりは殻を背負いて
はた目には家族を守る平凡な専業主婦であった一人の女性、その胸の内にふつふつとわいてはこぼれおちてきたこれらの歌に共感を抱いてくださった方たちが少なくなく、母の歌集をここに編み多くの方に読んでいただきたく発刊した次第です。
「のびあがれど吾に届かぬ窓ありて風吹けば風の運びてくるもの」
と詠った結婚から子育期に至る二、三十代、
「遠ざかるものいまさらに追ふなかれわが行く道の春の逃げ水」
と詠った中年期の四、五十代、
「明日のわれ何なすべしや春泥にまぎれし銀の鍵さがしいて」
と詠った晩年の六十代・・・・・
女性の人生のステージごとに変容していくその思いは、娘の私自身がたどってきた、そしてたどるであろう思いとも重なります。とりわけ、子育て後、孤独の中で自分の人生を振り返る彼女の歌は次第に迫力を増し、これから迎える老いへの覚悟を迫られる思いが致します。
作詞 久田恵 作曲 コーセイ 歌 中根佳律子
他にもう一曲、「わ
たしは、ここに」が入っていて、それぞれの曲を歌っていただくためのカラオケも入っています。楽譜付きです。ピアノ演奏は、谷川賢作さんです。
お母さんから、こんな言葉をもらいたかった・・・、こんな歌を子どもに歌ってあげて、気持ちを伝えたかった・・・、このCDは、あなたが歌ってあげる子守唄です。歌うとシアワセな気持ちになります。お友だちの赤ちゃんやお孫さんの誕生を寿ぐプレゼントにしていただければ嬉しいです。
大石陽次 詩
太田拓美 画
「花げし舎」のHP、で連載をした大石陽次の「ナンセンス・ポエム・ポエム」 をまとめたものです。「あ」から「ん」の五十音で始まるユニークでしゃれた詩集です。 太田拓美のイラストが、素敵な詩集です。
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